今週はボジョレー・ヌーヴォーが解禁となって世間で騒がれているのか、はたまたそうでもないのか。店頭ではデカデカと「ボジョレー解禁!!」みたいなPRをやってるよね。そして、ネット上ではボジョレーの毎年の出来についてのまとめが賑わっていますね。
ボジョレーヌーヴォーの過去のキャッチコピー
- 1998年「10年に1度の当たり年」
- 1999年「品質は昨年より良い」
- 2000年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
- 2001年「ここ10年で最高」
- 2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」
- 2003年「100年に1度の出来、近年にない良い出来」
- 2004年「香りが強く中々の出来栄え」
- 2005年「ここ数年で最高」
- 2006年「昨年同様良い出来栄え」
- 2007年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
- 2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
- 2009年「50年に1度の出来栄え」
- 2010年「2009年と同等の出来」
- 2011年「2009年より果実味に富んだリッチなワイン」
- 2012年「ボジョレー史上最悪の不作」
- 2013年「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」
並べて比べてみるとなかなかの迷走っぷりですね。毎年話題を保つためにはそれなりに必死にならざるを得ないというか、ネタ切れ感満載というか・・。
しかし、こんなキャッチコピーなんて売るための飾りつけだし、ルミネセールのキャッチコピーと同じようなもんだすな。
(ルミネセールキャッチコピーまとめ)
それよりも肝心なのは、その年の品質を自分の舌で味わったかどうかですね。
毎年我が家は二人で飲みます。そして、「ボジョレーヌーヴォーって毎年大体こんな感じだよね」ってことで意見が一致しますね。
思うに毎年大体そんな感じの味だから(それが美味しいとか不味いとか関係なく)、味自体の大きな変化を楽しめないからこそ、キャッチコピーで売るっきゃないって話になるわけだ。販売心理的に、きっとそう。変わり映えのしない商品を売る時の気持ちはよくわかります。
だから、その年のボジョレーなんて一本飲んだら十分だし(安売りしてたらついつい買うけど)、味もすぐに忘れちゃう。酔い足りなくて買い足した500円くらいのジャパニーズワインの方がジュースみたいで美味しいねって言ってたくらいだから。
でも、大事なのは今年のこの解禁に合わせて、今年もボジョレーヌーヴォーを飲んだっていう思い出だと思う。
うちの子猫ちゃん(妻)が悪酔いして深夜2時から朝6時までずっと吐きつづけてたことも含めて、これが今年のボジョレーヌーヴォー解禁の思い出となる。それが大切なんじゃないかと思ってるんです。
と、まあなんとなくそんな感覚を持っているので、うちでは銘柄は毎年同じものにしてて「ジョルジュデュブッフ」は必ず買うんですね。
もし2本目以降飲むならPETでもなんでもいいし、それでも少しは気分を味わえます。ただ、ペットボトルはどうしても安っぽいし注ぐときの音とか気分が損なわれるから、値段と相まってガッカリ感は相当高まるよね。
ちなみに、最安値は4年連続でドン・キホーテの「ロベール・サロー ボジョレー・ヌーヴォー」(750mlペットボトル・670円)だって。ぼくは多分買わないし、おすすめはしないけど今年のボジョレーヌーヴォーをまだ飲んでないなら(そもそもボジョレーにあまり興味がないなら)これくらい話のタネに使ってもいいのでは?
とはいえ、ボジョレーの話題性なんか一年の中の一瞬でしかないし、普段は安定のトリス下町ドライで安くガツンと気持ちよくなるのが大人のたしなみの一つかなあと。
その辺のビールとか飲むよりもアルコール度数がしっかり入っていて、飲み口もスッキリしているので食べ物にもよく合います。
寝る前に食べ物なしでグビッと飲むパターンもありですし。350ml缶で1本100円、これで気持ちよく酔えるんだから、こっちの方がやっぱ幸せかな。