レバレッジ人脈術
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最終更新日:2013/10/19
本
「人脈をつくる」とか「SNSコミュニケーション」とか、そういった類の本や情報商材って基本的に嫌いなんだけど。この本もご他聞にもれず、一時的に流行って古本屋に滞留すると言う末路を辿ったようで、どこのブックオフに行っても2冊くらい置いてあるというような状態。もちろん105円で。(Amazonだと1円もありえるかと思ったけど、2013年9月時点では40円)
ともすれば10分~30分くらいで読めちゃうような本なので、ざっと読んでポイっとされたのかなって思うけど、人と会うための基本が十分に書かれていると思う。専門書とか小説以外は、こうしてさらっと読めて大事なところだけを理解したうえで行動できるのが一番いい。勝間本とかは、自惚れ気味の余計な部分が入りすぎてるから(それでも中にはいい本もあるけどね)。
この本で一番繰り返されているのが、「コントリビューション(貢献)」という考え方。人脈っていうと、ギブ・アンド・テイクでってイメージもあるのだけど、著者によるとそれは論外。ギブ・アンド・ギブでさえ偉そうな響きと断じている。
コントリビューションってのは、その言葉どおり「その人に自分がどんな貢献ができるか」ということを念頭において人と会うということ。なので、その行為自体を楽しんでいくことで、テイクを期待するギブではないってことですね。
これ、書いちゃうと「なあんだ、そんなことか」って感じだけど、異業種交流とか無料セミナーなんかで名刺交換して話するとできている人は少ないよね。やっぱり「何かを得たい」って思って参加している人が多いからか、そこで知り合って仲良くなりたい人ってあまりいない。やたら周囲に話しかけているのって自分アピール型人間か、寄生虫型人間かって感じがするし。著者はそういう人をPL型としていて、BS型のライフスタイルを提案していますね。
世の中にはまだまだPL型が多いからこそ、「コントリビューション」ができたら強いよねって思うんだけど、そのためには徹底的なインプットが必要とも書いている。このインプットは当たり前だけど本や雑誌を読み、セミナーに行くという自己投資。多分ね、このインプットを怠って、何もないなかで人との繋がりだけで生きていこうとする「やたらコミュ力の高い人間」ってのが前述した異業種交流とか無料セミナーの場には溢れているんだよね。コミュ力が高いから、一見すごそうに見えたりするんだけど、話聞いてみたら
中身がない!」みたいな。
あとは、「相手に会いたい」って思ったときにはその人のサイトやブログのチェックはもちろん、著書は全て読んだ上で講演会やセミナーに参加する、とも書いている。著書を1冊読んで「好き」だと思って「会いたい」になる人って多いけどね、これはこの本には書いていないけど、著作を読むときは時系列で読むといいそうですよ。その人の考え方の変化がわかるからってことで。
最後に「人脈づくり6つのタブー」と人脈づくりの基本となる「コントリビューションの4つのレベル」を抜粋しておきます。
■人脈作り6つのタブー
- 名前も言わずにお願いする
- 相手の都合を考えないアプローチやコンタクトをする
- 自分の話しかしない
- 意味のない紹介をする
- 「お願い」ばかりする
- 「メンター」になることを依頼する
■コントリビューション4つのレベル
LEVEL1. 「情報」一般に出ている有益な情報を提供する
LEVEL2. 「プレゼント」相手に合いそうな本などをプレゼントする
LEVEL3. 「ノウハウ・アドバイス」特定の相手に何かを聞かれて具体的に教える
LEVEL4. 「コネクト」相手の役に立つ人や会社を紹介する
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