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映画『悪の教典』

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前から観たいと思っていたDVD『悪の教典』を観た。

観るまでに結構時間がかかってしまったけど、すげー衝撃。
邦画ってねちっこく陰気な映画ばかりってイメージだけど、三池崇史監督はバイオレンスの天才だね。殺し屋1の映像化も強烈だったし。

いや別にこの映画を絶賛するつもりはないが。
とにかく日曜日の朝に早起きして観るような映画ではなかった。

劇中歌のマックザナイフ(Mack the Knife)が頭にこびりついて離れない。あのハスミンが口笛で吹いてるテーマソングのメッキメッサ〜ってやつね。

映画としてのテンポもものすごくいいし、原作を読んではいないけど、原作をリスペクトした上で映像として、映画として魅せるための工夫をしたって感じは伝わる。
映画にするときに無理な設定にしちゃってガッカリみたいなのも多いんだけどね。バトルロの安藤忠信とか山本議員さんの参加とかさ。
この場合のタデの扱いなんかはこっちの方が良かったんじゃないだろうか。原作読んでないけど。

でもこの映画の最大の魅力はそんなことでは全然なくて。
観るべきポイントはただひとつ。

伊藤英明のサイコキラー演技。
これだけ。

ただの海の猿で愛あいって言ってるだけかと思ってみくびってました。ごめんなさい。
伊藤さん、すばらしい役者ですね。エクセレント!!

この役をこれだけスマートに、自然に演じられるひとってほかにいるのだろうか。
これでまた彼に強烈なイメージを持ってしまうことになるのだけど、それってやっぱり彼がすごい役者だからってことに他ならない。

怖いしタメにもならないんだけど。

だけど、

また観たくなる。ああ不思議〜。これが伊藤英明の魅力なのか。

良い15歳以上のみなさんはハスミンに憧れちゃ駄目ですよ。メキメッサー♪
マック・ザ・ナイフ、元のタイトルはメッキー・メッサーのモリタートって言うのね。
劇中の訳詞。見終わった時に思わず口ずさんじゃうけど、ひでえ歌詞だった。

こいつは鮫だ こいつにゃ歯がある
その歯は面に見えてらあ
こいつはメッキース こいつにゃドスがある
だけどそのドスを見た奴はねえ

きれいに晴れた日曜のこと
浜辺に死人がころがっていた
誰かが街角に消えて行く
その男がご存じメキ・メッサー

シュムール・マイヤーは行方不明
おなじくたくさんの金持が消えた
そいつらの金を持ってるのがメキ・メッサー
だけど証拠は何もあげられぬ

淫売ジェニー・タツジーが見つかった
胸にはドスが突っ立っていた
波止場を漫歩して行くメキ・メッサー
もちろん何事もご存じねえ

ソーホーにあった大火事じゃ
子ども七人に年寄り一人が焼け死んだ
野次馬にまじったメキ・メッサーは
何も知らねえし 奴に聞く奴は誰もいねえ

それにその名を知らないものはいない
年端もいかぬあの若後家さんが
目を覚ましたらもう事は終わってた
メキー お前の首はいくらだったよ?

目を覚ましたらもう事は終わってた
メキー おまえの首はいくらだったよ?

漫画もちょっと気になるけど、絶対映画の方がいい・・よね?
今度読んでみるけど・・。

原作

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