ふと思い立った。
「そうだ月島もんじゃを食べよう」
しかし、外はすでに暗くなり始めていて時間を見ると、すでに夕方17時を過ぎている。家から月島までは約1時間かかる。しかも買い物中だったので、これから買い物を済ませて一度家に帰って準備をして・・となると19時くらいの到着になるのではないだろうか。
お腹の減り具合はまだ全然だからそこはクリアとして、問題はその時間に3歳児を連れて月島に行っても平気なもんなのかどうか、だ。買い物を終えて、家でネット調査をスタート。ぐるなびを見ると、結構多くの店で「お子様連れ歓迎」って書いている。
知恵袋では浅草で1歳児の入店を拒否されたって質問もあったけど、年齢によるのか、地域によるのか。これはもう行ってみなきゃわからないだろう。でも、月島最古の元祖もんじゃ屋さん「近どう 本店」の情報を見ていると、元々は駄菓子屋の片隅で子供向けに提供していたのがもんじゃの始まりって書いてる。(月島を歩くと「元祖」ってのはいくらでもあるのだが)
まあそれなら子どもの入店拒否はありえないだろうってことで、「近どう」を目的地にして月島へ向かう。子どもをお菓子やiPhoneで釣りながら、電車に揺られて約1時間。地下鉄の7番出口から駅を出ると、まず「月島もんじゃ振興会」がある。
その道すがら、何やら道端に捨てられた紙切れが1枚。拾ってみるともんじゃのお食事券500円だった。
ついつい拾ったけど、有効期限を見ると今日は使えないようだ。たぶん観光とかで来た人が帰りにもらって捨てていったんだろうな。こちらは食べる前だけど、なんとなくその気持ちは分かる。(後で分かったことにはこのお食事券は抽選の5等商品だった)
目的としている「近どう」は月島西仲通り(月島もんじゃストリート)から一本はずれた通りにあるのだが、せっかくなのでもんじゃストリートを端まで歩いてみることにする。結構な店の数だけど、同じ店の2号店や3号店が多い。
そして、ネットで評価されているところはやはり4~5組くらいの待ちになっている様子。中でも90分食べ放題ってのぼりが上がっている「おかめ」には若者の列がすごいことになっていた。あとは何故か一店だけぐるなびの平均予算が他より1000円くらい安い「じゅうべえ」、こうゆうところに人が集まっているみたい。
土曜の夜ということもあって、酔っ払いの巣窟に入るような覚悟をしていったのだけど意外と通りは健全な空気だった。子連れも多いし、歩いている人の仲には1歳くらいの子を連れている親子の姿もあった。もちろん、大騒ぎしている団体もチラホラ見かけたけれど思ったよりは断然少ない。
面白かったのは、もんじゃの合間に寿司屋が点在していることと、中にはおしゃれな雰囲気のバーも数軒あるということ。それに、おでん屋さんとかも。よくよく考えてみれば、一軒目でもんじゃを食べて、2次会でまたもんじゃ屋には行かないもんね。ぼくらみたいに観光気分で行くと笑っちゃうけど、当然需要はあるんだろうと思う。
もんじゃ屋さんは、どの店も大体が入口をオープンにしているから店内の様子もよく見えて安心感がある。これなら、ふらっと行っても店の雰囲気を見ながら決めることもできそう。ざっと見た感じでは居酒屋って雰囲気よりは、食事って雰囲気に近いところも多いような気がした。
肝心の「近どう」は本店、2号店、3号店が集まっていて、受付は全部本店で一括しているみたい。待ち時間の目安は15分ってことで前に4組くらいってところだろうか。このお店は、もんじゃストリートに面していないおかげで人通りが少なくて、待つ方としては気が楽だ。なんせ子どもが大人しくしていてくれないもんで。
目安時間の15分ちょうどくらいで案内されて中に入ると、4人がけのテーブル席が10数組分くらいあるだろうか。ぼくらは奥の席で、隣との距離もあり広々としていて、想像してたごちゃっとした店内とはかけ離れていた。「特製もんじゃ」と「もちチーズ明太もんじゃ」を食べたけど、正直言ってもちチーズ明太がめちゃくちゃ美味しかった。チーズのとろけ具合と明太子のマッチングがまさに絶妙。今度は、もちチーズ明太もんじゃとお好み焼きの組み合わせで頼むことにしよう。
ちなみに焼き方は、ボールを水平にした状態で(斜めに傾けると汁が跳ねてあぶない)、具のみを鉄板の上にかき出す。明太子や肉は一旦端っこに寄せておいて、他の具を混ぜつつドーナツ状にドテを作る。その他の具はあらかじめ細かく刻んでくれているので、コテで切る作業は不要。
そしてそのドテの真ん中に明太子(または肉)を持ってきてつぶすようにして焼く(肉なら食べやすいサイズに切っていく)。細かくした明太子を周りの具と合わせてやって、中央に汁を3回に分けて流し込む。ジャー(流し込む)、ジュワー(汁が広がって湯気が出る)、ジャー、ジュワー、ジャー、ジュワーって感じ。3回の間隔は意外と短い。
汁がブクブクとしてきたら具を中央に集めて汁と絡ませて伸ばして焼く。最後にチーズを全体にふりかけて、とろけてくるのを待つのみ。チーズがとろんっとしてきたら食べごろです。ああ、食べたばかりなのに、また食べたい・・。
結局というか、予想していたことだけど子どもはもんじゃを嫌がって食べなかった。せっかくこんなに美味しいのになあ。どうやらご飯(白飯)が食べたかったみたいだけど、あいにくご飯は扱ってなく、代わりにミルクせんべい(50円)をもしゃもしゃ食べて、それはそれで満足していたようだけど。
最後、会計のときに「月島もんじゃ秋のありがとうフェア(H25.9.28~10.6)」の抽選券を2枚いただく。特賞は海外旅行で、1等は国内旅行か。さあ、結果は・・・「おめでとうございます」おっ、当たった! けど「おめでとう」のトーンが低いような気がすると思ったら、なんと「6等です」だって。
なあんだ残念賞かと思いきや、美味しそうな焼きそばソースをいただいた。2等~5等のお食事券より、むしろ嬉しい。ちょっと距離があるけど、ぜひまた行きたい。今度こそ、子どもにも食べさせたいな。